試合を決める選手へと 細谷真大

レイソルコラム

 2019年3月に第2種登録選手としてトップチームに加入した、柏レイソルU‐18所属の細谷真大(まお)選手。スピードに富んだドリブルとゴールセンスを武器とする右利きのFWだ。

 3月30日の東京ヴェルディ戦ー。ネルシーニョ監督はこの日がトップチームデビューとなる細谷選手に「ゴールを」と要求しピッチへ送り出した。だが、守備を固めたヴェルディに対し細谷選手はゴールはおろか、その潜在能力を披露することもできなかった。

 「まだゴールを奪いにいくところでの『迫力』が足りていないですし、ボールを呼び込む『声』が周囲へ届いていないです。プロの世界で結果を出すためには、ゴール前へ突っ込んでいく姿勢を見せ続けることであるとかボールを要求するアクションを起こさないと、と感じました」

 トップチームに合流し、練習もこなし、公式戦デビュー。本拠地日立台でもプレーし順調と言えるが、浮かれることなく課題を口にしたのは細谷選手が描く理想像があるからだ。その要素はトップチームの中に数多くあるという。

 「自分には『試合を決める選手になる』という目標があるのですが、トップへ来てからも日々たくさんを学んでいる中で江坂任くんから最も強い影響を受けています。視野が広く、技術があって、ゴールも奪える。でも、守備でも貢献できる選手。守備は自分もこだわっている部分でもあるので、また任くんのプレーからたくさんを学んでいけるよう、成長をしていきたい」

 帰るべき場所へ向かい、戦いを続けるレイソルに頼もしい若武者が現れた。

(写真・文=神宮克典)