災害時にもおいしい食事を!缶詰を使ったレシピで競う

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 柏市保健所管内給食研究会が主催する『食』から考えるSdgs 千葉県の地産地消レシピコンテストの最終選考会が10月26日、京葉ガス料理教室 柏の葉で行われた。

当日の様子が動画で見られます!こちらからどうぞ!

 今年で3回目となるこの大会は、千葉県および柏市の給食施設や食品関連企業で勤務している栄養士やスタッフを対象にしたもので、今回のテーマは災害時にも活用できる『缶詰レシピ』。

1時間以内に完成させるため手際よく調理していく参加者たち

 書類選考で選ばれた22組のうち、最終選考に進んだ4組のレシピと出場者は次の通り。


①アレンジ自在!!トマトの満足スープ(ハーブランド認定栄養ケア・ステーション 市川倫愛・吉川冷

 災害時に不足しやすいビタミン・ミネラルをトマト缶から、鉄をアサリ缶から補給することができる。大きめにカットしたブロッコリーやベーコンなどがお腹を満たしてくれる一品。


 

②サバと麦の炊き込みご飯(松戸整形外科病院 伊藤敬子・沼野春香 ※初参加

 麦の歯ごたえとサバの味噌煮味、千切り生姜の香りがさわやか。出汁が効いていて何杯でもおかわりできそう。サイコロ切りの大根も入って食べごたえもある。


③缶詰イワシとサルサソースの玄米ごはんピッツァ(特別養護老人ホーム柏きらりの風 中島典子・岩崎愛)

 イワシの味噌煮缶をトマト、玉ねぎ、タバスコ、レモン汁などを混ぜ合わせた瓶詰めのサルサソースと組み合わせた。ピザ生地にはパックの玄米ごはんに片栗粉などを混ぜて焼いたものを使用。見た目も鮮やか、パンチの効いた味とボリューム感で元気が出る一品。


④サーモンとアボカドのライスカナッペ(ハーベスト株式会社 岡田優騎・山崎晃資)

 丸く固めたご飯を冷やしたものを素揚げし、サーモンとアボカド、いくらとイタリアンパセリを乗せた。ワインのおつまみにもなりそうなおしゃれな一品。


 審査員は、料理研究家 大瀬由生子氏、柏市保健所管内集団給食研究所事務局会長 宇佐見さくら氏、松戸保健所管内集団給食協議会 会長 星野進氏、柏市保健所管内調理師会会長 森信悟氏、柏市役所 総務企画課課長 梅澤貴義氏、キノエネ醤油株式会社 研究所 商品開発室 管波 清輝氏、同総務部 総務課 吉永 貴彦氏の7人。

参加者と審査員の皆さん

 審査の結果、最優秀賞は「缶詰イワシとサルサソースの玄米ごはんピッツァ」、審査員特別賞は「サバと麦の炊き込みご飯」に決まった。

 最優秀賞に輝いた特別養護老人ホーム柏きらりの風 中島典子さんと岩崎愛さんは「3回目の挑戦で初の本選参加でした。施設でも念願だった最優秀賞を持ち帰ることができて嬉しい。これからも楽しい食事をつくれるよう頑張りたい」と話し、会場からは大きな拍手が。

最優秀賞に輝いた特別養護老人ホーム柏きらりの風 岩崎愛さんと中島典子さんには、賞金3万円とキノエネ醬油6本セットが贈られた。

 主催の柏市保健所管内集団給食研究所事務局会長 宇佐見さくら氏は「回を追うごとにレシピのレベルが上がり、参加者、協力者も増えている。調理師や栄養士は普段持ち場を離れることがあまりない『孤独な仕事』でもあるので、こうして外部と関わり技能を披露する場に出てもっと色々な人に存在を知ってもらうと同時に、実力を高めてもらえれば」と期待を寄せた。

(取材・文=松原美穂子)