Q.私は、夏になると身体のだるさを感じます。今年は特にその症状が強いです。一日中エアコンの部屋から出られず、身体に悪いと思いつつも暑くて朝からエアコンを使ってしまいます。毎日、睡眠不足、食欲不振、頭がぼーっとするなど、体がすっきりせず涼しい部屋にこもっています。こんな夏の体調不振を整える方法はありますか?
(50代女性)
A.近年の夏の暑さは、耐えがたいものがありますね。マスメディアでも頻繁にエアコン使用の推奨をしています。エアコンは涼しくて気持ちのいいものですが、一日中エアコンの効いた部屋にいるのは自律神経の乱れの原因にもなります。
あなたは、知らず知らずのうちに自律神経を甘やかしていませんか?
暑い日は一日中エアコンで涼み、夜はシャワーだけ。食事は、口当たりの良い冷たいもの。これらは、一見すると身体によさそうだし、人はついつい気持ちのいい方、楽な方を選択してしまいます。
まずは、エアコンを使う時間帯を考えてみませんか?
炎天下のお昼前後、就寝前などは必須。けれど、早朝や陽が落ちた時間帯にはエアコンの使用をやめて扇風機にするなどの工夫が必要かもしれません。そんな時は、水分をしっかりとりましょう。
そして、一番お勧めしたいのが、入浴です。ぬるめのお湯にゆっくり浸かり汗をかいて、一度深部体温を上げておくと、2時間後には体温が下がって眠くなります。湯舟に浸かるメリットは、翌日にもあります。朝のウォーキング後に前日のお湯に浸かると、ほんのりと温かい水が体をクールダウンしてくれ、気持ちもリラックス。日中に汗をかいた時は、水風呂へ。時間が経つと、お湯が水に代わっているので汗が引いて自律神経が整います。前日のお湯を使った水風呂は、水や電気の節約にもなるしSDGsにもなります。
この季節にみられる悩みとして、夏バテなのか、うつなのかということがあります。夏になると、うつになる。そのことを「夏季うつ症状」といい、前述のような症状を訴える人も少なからずいらっしゃいます。
両者は似ていますが、まったく眠れなくなる、食欲がほとんどなくなる、何事にも興味がわかなくなるなど「こころの不調」が2週間以上続く、そういう状態がうつではないかと言われています。気持ちが落ち込む原因がないでしょうか?不安なことはないでしょうか?
自分では気にしていないことでも、こころの底に淀みが残っているかもしれません。
人は、苦手な季節というものがあり、その季節によって体調や感情に変化がみられることを季節性感情障害といいます。地球の気候は私たちの力で変えるには限界があります。だからまずは、私たちが気候の変化に順応、対応し私たちが変わっていくことが大切なのかもしれません。
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