唾液や尿で がんの早期発見

がん診療最前線

 胃がん、大腸がん、肺がん、乳がんなどのがんを完治させるためには、早期で発見して何らかの形で切除するのが最も確実性が高いといわれています。

 抗がん剤や免疫療法では完治が期待できずにある程度の延命しか望めないがんも多く、また放射線治療でもがんの大きさなどによっては同様に必ずしも完治が期待できなかったり、照射したところから再発する可能性があったりするからです。

 最近、唾液や尿でがんが早期発見できるという話題があります。がんの代謝物が血液中に滲み出し、それが唾液の中に分泌されたものを測定して部位別のがんの危険性を評価するというものと、同様に尿の中に分泌される物質を線虫という微生物に嗅がせて、大腸、胃、肺、乳腺、膵臓、肝臓、胆嚢など多くの部位のがんの可能性がわかるというものです。

これらの検査方法と従来からある医療との関係は相反するものではなく、唾液や尿でがんの可能性があると指摘された場合、CTやMRI、超音波検査や内視鏡検査でがんの部位や状態を確かめて従来の治療に入ることになります。

 日本では3人に1人ががんで亡くなり、2人に1人ががんにかかっている現状にもかかわらず、がん検診を受ける人の割合が3割から5割程度と、8割程度ある欧米と比べて少なく、検診で早期に発見される人も比較的少ないといわれています。

 早期で発見できれば、胃がんや大腸がんであれば、胃カメラや大腸内視鏡での切除や低侵襲の腹腔鏡手術で完治が期待できる場合も多く、肺がんでも低侵襲な胸腔鏡手術で完治が期待できます。唾液や尿で気軽にがんのリスクが検査できるようになることで、がん検診を受ける人の割合が増えることが期待されています。

河野 匡先生

新東京病院 呼吸器外科主任部長 河野 匡  先生

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