縁あって集まり、アットホームな空間でリラックスしてもらいたい
シェアハウス運営 稲村萌(いなむらめぐみ)さん
成田市
成田山新勝寺に向かって表参道を5分ほど歩き路地に入ると、坂の途中にシェアハウス「浪漫坂ハウス」がある。「今年2月にオープンした。人と繋がりたいという方に入ってほしい」と語るのはワールドホーム㈱管理責任者の稲村萌(34)さんだ。
子どもの頃から、父の趣味だった古民家やカフェ巡りについて歩くことが多かった。都内の不動産管理会社に勤めた後、父の始めたシェアハウスの会社に入社した。
シェアハウスとは自室とは別に複数人が共同利用できる共有スペースを持った賃貸住宅のこと。共有スペースとは通常、キッチン、シャワー(浴室)、トイレなどの水周りのスペースの事を指し、入居者同士が交流出来るラウンジなども含む。
稲村さんはシェアハウスを他にも14物件を所有。「シェアハウス成田きのこくらぶ」と命名、2009年設立した。例えば、「きのこくらぶF」という物件は「昭和レトロの雰囲気たっぷりの民家をリフォームして生まれた。古き良きスタイルを残しつつ、女性にうれしい設備が満載です」。
「縁あって集まり、アットホームな空間でリラックスしてもらいたい。年間を通してホームパーティ―や様々なイベントの企画や運営も行っている。入居者同士が緩やかに繋がり、地域住民とも広く交流し、ひとり暮らしではかなわない経験を広げることも出来る」。
成田という土地柄、外国の方の問い合わせもあるが、地域のルールを理解してもらうことにも気を配る。現在の入居率は9割。入居者の20代の女性は「毎日が楽しい。周囲から良いエネルギーや刺激をもらえる」と語る。

「ここに住んでよかった!と言っていただける環境を提供し続けて行きたい。シェアハウスが持つコミュニティに注目し、共通の趣味を持つ入居者を集めた物件も増やしていきたい」と萌さんは意欲を見せる。シェアハウスの運営、管理と並行して、古民家や空き家再生、店舗管理、成田レンタルスペース浪漫館の運営なども手がけている。
●次回は甲斐考太郎(かいこうたろう)さんにバトンを渡します。