ふれあいあごら  女子硬式野球の現状

ふれあい あごら

女子中学生硬式野球全国大会が9月21日、22日、海老名運動公園野球場で開催された。コロナウイルスの影響で参加を取りやめたチームが多く、参加は4チームと少なかったものの、関係者のご尽力により開催、「関西レディース」が優勝した。

開会式なし、懇親会なしの異例の大会であったが、多くの大会が中止となる中、勝敗にかかわらず参加した選手には素晴らしい思い出となったに違いない。

少子化とサッカーブームに危機感を持ったNPB(日本野球機構)が、2013年に女子学童が都道府県単位で参加できる全国大会「NPBガールズトーナメント」を創設したことで、地域での組織化が進み、女子の環境も改善されて来た。この大会は女子学童の憧れの大会となっている。

一方、中学女子の環境はどうだろうか。

かつて、小学生の学童野球で活躍した女子選手が中学で野球を続けようとしても環境があまりにも乏しいため、中学入学と同時にソフトボールや他のスポーツへ移ってしまい、野球を断念するケースが多く見受けられた。 

硬式野球をやるには、地域のクラブチーム、リトルシニアやボーイズに代表される中学硬式野球の団体に入る必要がある。現在では、いずれの団体も練習環境が整い硬式野球をやりたいという女子選手に門戸が開かれているので安心だ。

女子チームは関東女子硬式野球連盟に加盟しており、現在12の中学生チームがある。4月から7月にかけて、U15ヴィーナスリーグとして二つのプールに分かれ総当たりのリーグ戦が行われる。

また、夏には一般社団法人全日本女子野球連盟主催の「全国女子中学生硬式野球選手権大会」が開催される。全国のクラブチームや各種団体から多数のチームが参加し、名実ともに女子中学生の日本一を決める大会だ。

私にとって女子硬式野球は、かつて学童野球チームに所属していた長女の関係で、浅からぬ縁を感じ、関心がある。コロナウイルスの収束を祈り、女子硬式野球のますますの発展を願っている。(八千代市 大友 博)