●毎日新聞販売所・編集部の「おすすめします!このお店」 |
竹林に囲まれた古民家で癒しの時間 茨城県に近い成田市竜台。すれ違いできないような山道を登りきると茅葺き屋根の古民家が見えてくる。創業は1977年。座敷に上がると広々とした畳敷きに黒光りした柱、竹林から吹き抜けてくる風が心地良い。先代は珠算の世界で名をはせた方で、竹の収集家でもあり、その為にこの地に居を得た。現在も建物の周りには百種類以上の珍しい竹が生えている。 二代目店主、大場浩一郎さん(43)は、北は北海道、南は長野までの地域からその時々で一番おいしいそば粉を仕入れて手打ちで蕎麦を打つ。 一番人気は「もりそば」(735円)。細めでのど越しの良い江戸そばに甘辛のつけ汁が特長。そのもりそばに熱々の揚げたてコロッケ(2個420円)をつけるのが昼時のサラリーマンに人気とか。 木曜日は「そばの日」。探究心旺盛な大場さんが「田舎そば」など、その日に打ちたいそばを打つ。こちらは売り切れ次第終了。珍しいダッタンそばアイス(315円)も大場さんが考案。こだわりの中に熱い心を感じる。 ぐるりと店内を見回すと、なぜか相撲の番付表が貼られている。実は小学生と中学生の息子さんが相撲競技を頑張っているとのこと。相撲談議をするのも楽しい。店内を笑顔で切り盛りする妻の久美子さん(43)の明るい接客に心が和む。 春先には庭先で収穫した竹の子も味わえる。ゆったりした時間の流れを感じながら、そばをたぐる贅沢を味わってはいかがか。 ▽営業時間11時30分〜16時。水曜定休。平日夜は18時30分〜、完全予約制で一人前3675円より、2名から受付。 写真 |