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発行日 毎月第1水曜日発行
更新日 2017年10月4日

トップニュース 2017年10月号

 

船橋市在住のアーティストによる
アートラボ・アートワーク展

次回は17日〜22日
船橋市民ギャラリー



 「アートで地元とつながりたい」をテーマに船橋市在住の3人のアーティストによる「アートラボ・アートワーク展」と題した展示のPart.1が船橋市民ギャラリーで先月11日から3日間開かれた。同展は普段は個々の活動をしているアーティストが地域とかかわりを持ちながら、アートを通して何かを生み出せないかとの試みの企画展だ。

 作品を出品したのは筆文字アーティストの驪龍(りりょう)さん、現代墨アーティストの荒井恵子さん、イラストレーターで切り絵作家の中村頼子さんの3人。

  驪龍さんは100枚以上の扇面に流麗な創作筆文字を描いた作品を壁面いっぱいにレイアウト。「書家ではないので、自由に描いている」と文字をツールに、多くの人たちとの交わりを大切にしている作家。人柄の良さが感じられ、筆先から生み出される自由な創作が、自身にとってもいかにも楽し気な様子。仕事の傍ら、介護老人保健施設で入所者や通所者に書の指導も行っている。


驪龍さん

  荒井恵子さんは墨と和紙を使った現代アーティストで、平面だけにとどまらず、創作は多岐にわたる。コンテンポラリーな中に、プリミティブなエネルギーを内在した力強い水墨表現は国内外で高い評価を得ている。


荒井さん

  今回は「阿吽 A‐UN―SOLID III」と題した、100号以上の連作2点を出品。「会場が交差点のような感じで、人々がゆるやかに集まり、発表することで学び合い、何かが生まれていくことを期待している」。西船橋にある450年の古刹、宝成寺の襖絵を描き、飛ノ台史跡公園博物館所蔵の「古代A」の大作でも知られる。


中村さん

 中村頼子さんは縦30a横80aの切り絵を布に彩色転写、10枚まとめて「不思議なお話を」と題した8bのファンタジックな連作にして出展。藍色の世界は日本的な情緒を感じさせながら、西洋の神話をも彷彿とさせ、いかにも中村さんオリジナルの世界観が感じられる。市販の「六条麦茶」の、ラベルの女性の切り絵は彼女の作品。

  「千葉都民と言われ、中央に向けていた創作活動を、もう一度地元に回帰させて地元とつながり、発表が出来たらと考えている」と話す。県内3カ所で切り絵教室を開催。 
参加アーティストを増員したPart.2は今月17日から22日まで、会場は同じく船橋市民ギャラリー。時間は12時から18時。今後も地元船橋の作家さんたちへの参加を呼び掛けている。

▽問い合わせ 電話090・7946・3699(荒井さん)