船橋市馬込町の「和みの郷霊園」で、昨年受付を開始した永代祠堂料３万５千円という超低価格の『新合祠墓』が話題を呼んでいる。

　檀家制度を取らず、宗旨宗派不問、寄付金もないという、かつてない、まったく新しいタイプの霊園として注目の「和みの郷霊園」。これからの供養のあり方を示唆し、同霊園を運営する浄土宗正僧正で天上山大念寺の大島��明住職に話題の「新合祠墓」と「合同墓」、お墓選びについて伺った。

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●谷野編集長
　管理費に当たる永代祠堂料が３万５千円と超低価格の新合祠墓を作られた理由を教えてください。

●大島��明住職
　少子化が進み、供養やお墓のあり方が多様化している中での選択肢の一つとして建立した。また、遠い故郷にある古い墓地を片付けてお骨を移したいなどの思いがあっても、ご先祖様のお骨の数によっては改葬や供養の経費負担が莫大になってお困りの方たちがいらっしゃる。

●谷野編集長
　確かに供養もされず、荒れ果てている墓地の話はよく耳にします。ＮＨＫでも特集されましたね。少子化、高齢化でお墓の継承者がいなくなる傾向にある現代では、ますます無縁墓が増えていくわけです。その点、永代供養墓の場合はお墓を継ぐ人がいなくても無縁仏になりませんね。和みの郷霊園の永代供養墓「新合祠墓」と「合同墓」は、すごい反響だと伺っていますが。　

●大島��明住職
　驚くほどの多くの問い合わせをいただいています。一回の永代祠堂料で管理や維持はお寺が行う。手間や面倒が少なく、当寺が責任をもって永代にわたって供養するので、無縁になる心配はありません。毎年春秋のお彼岸、お盆には合同供養を行っています。また、当寺には僧侶が在中しているので、機会あるたびにお経が読まれます。参拝者も多いので、常に供花が上がっています。

●谷野編集長
　仮にお墓を継承する方がいなくても安心ですね。供養塔は赤御影石に金彩の文字を彫り込んだ、とてもモダンなものです。お墓を選ぶポイントを教えてください。

●大島��明住職
　供養塔は観音像などの例が多いのですが、これからの時代に合うようにデザインしました。お墓や永代供養墓を選ぶには責任を持って永代にわたって供養してくれる、信頼のできるお寺や霊園を選ぶことが不可欠です。霊園を訪ねたら、きちんと説明を受けてください。よく考えて十分に納得した上で申し込むことが必要です。

●谷野編集長
　永代祠堂料３万５千円の「新合祠墓」と、同じく10万円の「合同墓」の違いはなんですか。

●大島��明住職
　「新合祠墓」はご遺骨を骨壺から出して一カ所にまとめて供養し、「合同墓」は一霊ずつ布袋に入れて納骨室に安置します。どちらも宗旨宗派は問いません。同時に三体以上を納骨する場合は割引きもあります。戒名がなくて俗名でも大丈夫、墓誌に刻字することも可能で、購入に税金はかかりません。骨壺のまま安置する納骨堂形式の合同墓も計画中です。お墓選びは焦らず、よく見て、よく考えていただきたいものです。

法要

【大島��明】１９４４年大阪市生まれ。仏教大学・同大学院修了（文修）、浄土宗正僧正。87年12月、船橋市上山町に大念寺開山。08年５月、同市馬込町に新寺移転。12万８千部突破のベストセラー『死んだらおしまい、ではなかった』（ＰＨＰ刊）著者。

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